鉄道コレクション キハユニ16等 ライト類点灯化

先日、ベンチレーターを別パーツ化した鉄コレのキハユニ16のヘッドライトとテールライトに点灯化改造を施します。ちなみに室内灯の取り付けはしません。

 
今回はイズムワークスさんの点灯化キットを使用します。初回購入キャンペーンのおまけとしてポリエステルテープ(幅15mm)が付いてきました。これはライトユニットの遮光に必要なテープとなります。2枚目の写真は箱の中に入っている物の写真です。

 
まずは台車の加工です。ガイドシールにあわせて針でポンチを打ち、0.5mmのドリルで穴を開け、引き続き0.5mmのドリルを折らないように気をつけながらヤスリ代わりにして穴をつなげます。説明書では仕上げ穴径を0.8mmとしていますが、穴が大きくなり過ぎますので、0.5mmでとどめておく方が良いと思います。穴がつながったら台車用集電板を取り付けます。


床板の加工の前に、一旦取り外す床下機器の位置関係をデジカメで記録しておきます。なお、床下機器にバリがあると最後に組み直すときに集電板に当たってうまく組み上がりませんので、床下機器をばらした際にバリ取りをしておきます。


台車と同じ手順で床板に穴を開けて、穴同士をつなげます。とりあえず最初の穿孔を0.5mmのドリルで行い、ドリルの刃をヤスリ代わりに穴をつなげていきます。開口のバリを取ってみて台車の動きに支障があるようなら、0.6mmのドリルで穴を広げていきます。台車が滑らかに動くようになるまで、徐々にドリルの径を太くしてこれを繰り返しますが、実際のところ0.7mmで仕上げました。(説明書では仕上げは1.0mmです。)

 
型紙シールで床板用アルミテープを切り出します。


説明書通りにアルミテープを貼り、床板用集電板を固定します。車体と床板の嵌合部の凹みのアルミテープは切り欠いておきます。このあとアルミテープでの配線が何箇所かありますが、念のために貼り合わせ部はその都度テスター等で導通確認をした方が良いです。万が一、導通不良分がある場合はもう一度新たなアルミテープを貼り直すか、貼り合わせ部の上から別のアルミテープで覆うように重ね貼りをします。今回はこの時点で1箇所の接続不良があり、後者の方法でリカバリーしています。

 
おもりにおもり絶縁用シールを貼り、シール面を下にして床板に載せます。

 
シート部品を加工します。台車の動きを阻害してしまうのでシート部品の裏側のリブをきれいに削り取り、代わりにシート用スペーサー(白い棒)をシート部品の両側に接着剤で取り付けます。(前後2箇所)

 
説明書の順番とは前後しますが、シート部品の運転台部分と床板の連結器付近も切除します。これは、後の工程で車体に取り付けるテールライトユニットとの当たりを回避するためです。

 
ヘッドライト・テールライトの遮光のために車体裏を塗装します。その前に1枚目の写真の左側のように、車体と屋根部分の間の開口を木工用ボンドで目止めします。車体の塗装はヘッドライトユニットを置いてみてそれよりも天井側に行います。(窓から天井までを塗装すれば間違いはないですが。)また、テールライトまわりも塗装します。
説明書ではライトケースの塗装も指示されていますが、ライトケースが小さくて難しそうだったので、2枚目の写真のようにヘッドライトレンズとテールライトユニットに直接塗装しています。念のためヘッドライトレンズには黒色ではなく銀色を塗りました。
文章にするとあっという間ですが、木工用ボンドの乾燥と塗装が伴うために、この遮光作業が最も時間の掛かる工程となります。


ヘッドライトレンズ部の凹みと、車体と屋根部分の間の開口にポリエステルテープを貼って遮光を強化します。
この段階でライトユニットを仮付けして点灯させて下さい。遮光が甘いとライトユニットの光がボディを透過しますので、遮光のための塗装を追加します。写真は遮光試験後で、テールライトユニットを取り付けたままにしていますが、一度外してこの後のヘッドライトユニットの取り付け後に取り付けた方が仕事がし易いです。

 
ヘッドライトユニットの両側面に遮光用のポリエステルテープをヘッドライトユニット側面から0.8mm程度はみ出すように貼り、ヘッドライトユニットと天井との接触面に両面テープを貼ってヘッドライトユニットを固定します。次に、固定したヘッドライトユニットと車体の前方との隙間を説明書通りにポリエステルテープで遮光します。これで、ヘッドライトユニットと車体前面及び側面との隙間が遮光できたことになります。
この段階でもライトユニットを点灯させ、光漏れが無いか確認し、問題があればポリエステルテープの追加や貼り直しを行います。

 
窓ガラスパーツの加工ですが、前面窓は窓の上下を削ります。側面窓は乗務員扉上をヘッドライトユニットを押さえるように1mmほど削り込みます。この作業はガラスパーツのひび割れを防止するために、なるべくヤスリでの切削かTAMIYAの精密ノコギリ(エッチング製)厚さ0.1mmで切断しますが、精密ノコギリを使った方が簡単です。カッターで少しずつ筋を入れていく方法もありますが、時間が掛かりますし、どこにひびが飛ぶかわりませんので、避けた方が良いでしょう。


窓ガラスパーツを取り付けます。前面ガラスは接着剤で固定します。説明書では両面テープで固定とありますが、方法が分からなかったので木工用ボンドで固定しました。後方妻面のガラスパーツも忘れずに取り付けておきます。


床板の配線の残りのアルミテープで、ライトユニットを説明書通りに配線します。ヘッドライトユニットの配線は途中で90度の折れ曲がりがありますが、少々の慣れが必要です。
なお、写真の作例は各配線のアルミテープが太すぎます。ライトユニットの電極部には通電性の確保のために配線用アルミテープの端部の上から四角いアルミテープを貼り重ねるのですが、配線用のアルミテープが電極と同じ大きさだと貼り重ねに意味が無くなるので、アルミテープの太さは説明書通りに電極の幅より細い2mm程度とすべきです。(今回は電極上のアルミテープを∧状に切り取って、その上から四角いアルミテープを貼り重ねました。)

 
1枚目の写真のように床板との嵌合部の凸部(前後左右各4箇所)にアルミテープ片を貼り、そのあと、2枚目の写真のように側面窓ガラスパーツ下を太さ3mmのアルミテープを走らせて、凸部のアルミテープとライトユニットの配線を接続します。

 
シート、床板、床下機器、台車、車体を組み立てて出来上がりです。やはりライトが点灯するとよい感じです。

 
こちらは後日に施工したキハユニ15です。
どちらも実作業は1両で半日程度だとは思いますが、接着材や塗装の乾燥待ちがあるので1日でやり切ることは難しいかもしれません。実際は細切れ時間を利用して少しずつ作業を進め、2両で5日くらいかかりましたがその価値は十分に感じます。
それでは今回はこれまでです。<(_)>