3Dプリンター 導入3

いよいよ3DP-17の試運転になります。
が、電源を入れたところで、いきなりトラブルが発生です。(^^;)  


まだ、加熱系には指令を出していないのですが、なんだか温度を示す数値が変です。液晶画面の表示の上段は、エクストルーダーの現在温度/設定温度,ヒートベッドの現在温度/設定温度なのですが、20℃の部屋で電源を入れたばかりなのに、エクストルーダーの現在温度が-14℃で、ヒートベッドが122℃です。試しに触っても手が凍ったり火傷をしたりということはありません。エクストルーダーとヒートベッドの温度センサーの配線が入れ間違っているとか、マイコンのセンサー入力が2系統ともアウトになっている感じです。
ひとまず電源を落としてサポートに問い合わせると「写真を送れ。」とメールが返ってきたので、撮影のために電源を再投入すると・・・。


お亡くなりになりました。(T_T)
この画面のまま、もはや起動ロゴすら表示されません。
サポートとの何回かのやりとりの後、配線間違いも見当たらず、最終的に「ファームウェアを更新せよ。」という話になりましたが、状況を鑑みるにそんな問題ではないような気もします。サポートは「Marlin_3DP17_398.cpp.hex」というファームウェアを送ってくれましたが、そもそも付属のDVDが壊れていたので、3DP-17にファームウェアを送り込むためのCuraがありません。仕方なくCuraの本家のページからダウンロードしましたが、サポートのメールに添付されていた手順書は以前のバージョンのCuraを対象に書いてあるのか、全く役に立ちませんでした。それでも手順書の中の画面のコピーに表示されていた「Prusa Mendel I3」というキーワードだけを頼りにCuraをいじくり回して、何とかファームウェアをUSB経由で3DP-17へ送信しましたが、再起動を行っても状況は変わりませんでした。


ファームウェアのアップデートが駄目だったことで、ようやく制御基板を交換してくれることになりました。
交換品は3日ほどでアマゾンから届きました。写真の左の袋の中身が交換用の基板です。
基板に接続されているコネクタや電線は似たようなものが多いので、つなぎ替えには気を遣いました。


ちなみに壊れていた基板です。目視で点検をしましたが、異常は見つかりませんでした。


電源を投入してみます。
以前の基板のときと違って、現在温度は18℃と無事に正常らしい温度が表示されました。
さらに加温指令を出すと正常に温度が上昇しました。
このままAuto homeでノズルをホームポジションに動かしてみましたが、動作に違和感を感じたので、すぐに先のやりとりで入手したファームウェアをCuraで書き込みました。というか、他の機種と共通に使われる汎用基板なので、ファームウェアの書き込みは必須なようです。


Cura上でのファームウェアのアップデートは「設定>プリンター>プリンターの管理」で行います。
HICTOPのホームページには、ファームウェアとしてArduinoのソースファイルがrar形式で圧縮された状態で公開されていますが、いちいちアーカイバで解凍して、IDEでコンパイルして書き込む必要があります。IDEでhexファイルを生成させて、Curaで書き込んでも大丈夫みたいですが未検証です。
CuraのバージョンはCura4.0.0です。あとでサポートからCura15.04.3を使うように勧められましたが、そのCuraが入っているであろう付属のDVDが読み込めない状態なので無理な話です。Curaの公式ページでも既にCura15.04.6以降しかダウンロードできないので、とりあえず、Cura15.04.6も使ってみましたが、最初にインストールしたCura4.0.0の方が使いやすいので入れ替えずに使っています。

 
話が前後しますが、Cura4.0.0のインストール時のプリンタの選択はPrusa i3にしました。
また、プリンターの設定の画面で、G-codeフレーバーはファームウェアファイルの名前からMarlinにしています。マニュアル通りのMakerbotだと印刷中にブロアファンが回りません。Cura15.04.6でも同じでした。ヘッドの設定はすべて0mmです。
続いて、前処理と後処理のG-codeも書き加えたりコメントアウトして編集しています。特にこの機種の売りであるオートレベリング機能は、現時点のファームウェアでは本体からコントロールするメニューがなく、そのままだと機能が眠ったままになるので、前処理で有効状態に設定(G29 Z0)しておく必要があります。サポートから送ってもらったマニュアルには、そんなことはどこにも書いておらず、これに気づくのにずいぶんと時間がかかりました。また、印刷終了後は、液晶パネルのメニューから始動させたファンが止まらなかったり、ノズルが原点に戻ってベッドが印刷物と一緒にプリンターの奥に移動してしまうので、後処理でファンの停止(M107)とベッドを前に移動させるように設定(G90 / G1 X0 Y210)しています。なお、オートレベリング(G29 Z0)の前にノズルをホームポジションに戻すコード(G28 X0 Y0 / G28 Z0)をデフォルト設定のまま残しています。オートレベリングには補正限界があるようで、ノズルをホームポジションに戻しておかないと、オートレベリングを実行してもZ軸位置を補正しきれずにヘッドが空中を泳ぐことがありました。


なお、マテリアルの温度設定はマニュアル通りの値で新たに1種類のフィラメントを登録しました。「PLA ノズル210℃ ベッド50℃」です。
残りのパラメーターは適当です。使いながら調整していきたいと思います。
次は、やっとノズルとベッドの隙間調整の作業にたどり着きます。<(_)>